食卓の片隅で

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食卓のふちにぶら下がった
ちいさな よいん
隣の空白から
のぞきこむ

とくべつの時間から
僕らの開放的にならざる不平等な
視線と触覚の
はうような気配を
そっと運び出そうとする

オーバーフローばかりを望む
不埒で 
審美的な
親密な接点がいくつも仕組まれた
壁に囲まれていることに

おぼれるのだ

もちろん・・・・と
了解するような急降下を
いつもとまどい
不意打ちの
すばやい暗転は

高原で見つけた銀河が零れる
かんどうを
転移し
肺をふるわす音色を喜劇的に
食べようとしているのか

今日も食卓のふちに
ぶら下がる よいん





# by soratokinokakera | 2018-10-09 16:06 | | Trackback | Comments(0)




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甘く 雨は

行き場を失った 眠りを揺らし

深く旋回する歌

光の 航海は 空に
花開く波紋を広げて
朝は 浜辺によこたわる

昨日の僕を焼き払う太陽

      直立した影

扉の外を行き交う変奏曲 

 なにも語らぬ木漏れ日

  遊歩者達は熟れ過ぎた果実を身に纏う

  僕は画家の手を奪い夕暮れに咲く花を切り

 灰の闇へと通じる鍵を手に

直立した影に

闇に消えゆく 光の後ろ姿を
鏡に映らない 景色を
化石の中心で 沸騰する言葉を

肌色の朝を描きはじめている




# by soratokinokakera | 2018-10-09 15:10 | | Trackback | Comments(1)

太陽


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太陽
 影は永く
 影は根だ
 影は後ろ姿を映す
 砂絵の中に
 燠火の種

太陽の万華鏡に
焼かれて
沸き立つ風の道
影と影の隙間から
爆裂する
石の沈黙

 風見鶏は
 無人の駅に降り立ち
 方位を狂わしている

過熱する歩行が孕む
灰のさざめき
を ほどいて
呼吸の瞬きにふれる
きつね色の月ひかり
人形への 儚い肌
硝子玉への 涙
貝殻への 夢に溺れる饒舌な舌
の 孕んだ未知 の
手 と 脚 と 胸 の
こころに
影のない太陽
影のない感情
影のない欲望
影のない瞳
影のない回路

影のない海からやってくる




# by soratokinokakera | 2018-10-08 17:04 | | Trackback | Comments(0)
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軒下の砂時計

洋々と砂嵐

風に迷い子の紋様

傾きを保つ砂上の難破船


一筆と一筆の

連続と分断音速の幻に咲く花

すきま かぜの なかに

根を張る植物群


漂着と衣擦れの音を

風が運んでいく

沸き立つ化石達の囁き

体温と視線との距離を枯れ木の肌から問う

流れているはず

ふと

空を見下ろす

水色の飛び散る 鉱石群

震える音色の波紋が 泡だつ

まれに 声は

空を砕く


示された 心音のぬくもり

吠える憂鬱は 雑踏を離れ

閉じられた瞼のうえで

ほころびはじめた


月の裏側に置き去りにされた影の夢





# by soratokinokakera | 2018-09-29 17:27 | | Trackback | Comments(0)

水底の朝

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無の意識
ヨルは
呼吸を縛り
夢の解体
命の開放へと
過剰に は し る。

花の光は裏窓から香る。

新たなる嗅覚
ショッピングモールと意識下の
飾り窓は
親密な盲点をつなぎ合わせて 
靄を包む硝子玉の薫りを滲ませる。

沸き立つ記憶の結晶体
追われては 捨てられた
時代を纏う
調律された言葉
月が打ち降らす無調の波に砕け
気圧にゆがむ視界は
呼吸の鼓動から離れ
ヒカラビた
枯れ枝の揺り籠の中で飽和する。

綻びを引き寄せて
果実の輪郭線を歌う
時を宿す種と
純白の根は風になり
影が生まれたと
窓辺に に 置く

地の奥に刻まれた 海と出会う祭りを巡る
影も光もない水底の雪降る朝に。




# by soratokinokakera | 2018-09-24 18:32 | | Trackback | Comments(0)