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罅が走る

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星を孕み 砕け 夢よ
乾いた 魚の涙に触れたその日
艶やかな雨は 薔薇の棘
残る苦い味が 荊棘への糸を引く

空は 痛い

鏡は 光の 半鐘

見える 見えない 見ない、

溶けていく錆びた言葉を 纏い

偽りの憂いは切れたネジを巻く
夜の静物は 重い影
静寂へ罅が走る



# by soratokinokakera | 2019-05-01 15:30 | | Trackback | Comments(0)

タイプ

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タイプ


歌の水底で編んだ海

瞳を宙(そら)に浮かべる

心理的なガラスを溶かし

屈折率の垣根は 歪んだ


オレンジと朧月の狭間に躓く

歩行の記憶

笛の音色

太鼓の素朴は囁き

破れ立つ 紺色の密度を秤に乗せて

編んでいく 椰子の実の夢を


眠りの ひと

唇から 零れる藍色の海

瞼は春の太陽に染まり

鏡は熟した瞳となって

闇の粒子を飲み尽くす

砕かれた輪郭線には

コラージュの首飾り

ビルの影の隙間には潮風の巣

ほつれた海の香りに曳かれて

瞳の嗅覚は

祭りの音に乗る赤裸々な化粧の果てへと


迷彩の硝子窓の香りを渡り歩き

駅舎と造林とを繋ぐ無尽の

時刻表を祝祭の火に捧げる

枯れ木の年輪でつくられた

僕らの音楽堂に重なる

無限の沈黙



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# by soratokinokakera | 2019-05-01 14:49 | | Trackback | Comments(0)

そら

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空は藍のグラデーション

化石化した観念の鼓動に
心は調律を失った

霧は言葉の瞳を
千年の色に染まる網膜の湖へと
擬制の深度を鋭利に深め
鳥の目に接続する

痙攣する薬罐の慌ただしさ
規格外の食卓
聞き慣れない足音の撹乱
ざわざわと 心の裏側が騒々しい

朝の歩行が始まり

聞きなれた街の歌声
危うい硝子の季節が咲く森で
果実は 羽ばたき続ける

彼方から伸びてくる影の掌
やすらかな 躓きと
上澄みの軽やかなささやき




# by soratokinokakera | 2019-04-06 08:39 | | Trackback | Comments(0)

分離

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朝の末梢が逆立ちし
雨打つ始原の地軸は からまわり
発熱
隣人の幻影に 恋はしり

壁の空白を突き抜けて
磁場の腕力を崩す
黄金の水に浮かぶ 夜の果物

偽金作りは目覚ましを鳴り響かせて
無期限の夢に胡座をかく 空砲
起きることなく 眠りつづける
立ち退きを迫る 構図の中で

# by soratokinokakera | 2019-03-30 09:36 | | Trackback | Comments(0)

ピエロ

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想像の地平線を引きよせて
遊歩者の胸に光をあてて
高層ビルの柱を傾かしては
見えない構図の揺り籠で眠る

凍り始めて見えてくる君の顔に吹く風
瞳の中で灯る 言葉の呼吸

過去は時間の偽りを眠らせ
明日の隙間へ眠りを忍び込ませる

途切れては繫がる 名を呼んで
喪失は走り去る無名の風となる

杏の花と雲の肌が結ばれた
散るまでに香る時の花道を
人々の心に伝えた
親密な合い言葉が響く弦楽
さらわれた調律の秘密

中心を追われ旅する星
一輪の太陽が沈黙を溶かす
花咲く夜

塵まみれのボタンを
掛け違えていく感情の落とし穴

残された 重力の影におびえる
ひとりのピエロになる


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# by soratokinokakera | 2019-03-17 10:05 | | Trackback | Comments(0)