遠くに

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雨が描く遠くの空
耳元にさざ波
地図に無い窓には
抜け落ちた静寂を産む

遠い時間だからこそ


熱は 旋風を呼び

声は 振る舞いを包み 

荒ぶる切断を繰り返し

ともに震える

空の色を溶かしていく


昨日の道を今日歩く記憶は

不穏の曲線を引く

虹をなぞって落ちる

時の粒を浴びて

滲む日めくり


飛び出した空から蝉は離れ

落ちてくる

不毛の雨音を降らす

熱波を抜けて

すましたベルの音が

見慣れた街の顔を剥がしていく

しずかに

虹の曲線をなぞって 落ちる

朝の雨粒

 

特別な今日であること

創られた記念日

飼い馴らされた

靴の中で剥がされる 感情の痛み


特別な今日であること

砕けていく 胃のなかで

名を溶かしていく


方位を失った地

夢の塔、の中で

砂の上の群像は

懐かしい指先を導く饒舌な皺を

額に刻む

騒がしい落とし穴

沈黙の扉が肩に触れる

開かれていく音のリズムから

ノスタルジア 振り向く先を

駆け抜ける

風の後ろ姿まで




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by soratokinokakera | 2017-04-08 19:52 | | Trackback | Comments(0)