透明な



e0365964_21195879.jpg

ひとつの帰り道を

外れていく 視線を追う

違いが見えながら 追うように

同じに思える ひとつもあり

この空の下では同じように

傷を負い 傷つけられて

送られてくる声は 傷つける

深い海の色の中で仄かな

呼吸のような点滅 深く

作られているように見える 透明な罪


架空の土を積み上げた土地の上に

いくつもの根を 埋め 増殖して

日々更新されていく

だろう つなぎ目の上を

通り過ぎる音が

チクチクと

後頭部へと抜けていく


晴れやかじゃないかと

曇る硝子窓の下で

乾燥した挨拶をいつものように交わしているではないか

どこで なにが 変わったのか いつ

弾かれるばかりの鏡面に囲まれて

眠りながら

のみ込まれていく


柔らかなクッションの上で

落ち着きを失った平衡

樹間に浮かぶ 休日の晴れ姿

目の前にはシャボン玉の笑顔

名札が 剝離して

暗号化された皮膚の内側で

巡り会うように

操られた軌道

甘い背景の暗い唇からの伝言

漂白された真実の駅で降りて

夏はひらいたヒマワリの目だ






トラックバックURL : https://mykakera.exblog.jp/tb/25918259
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by soratokinokakera | 2017-07-16 14:57 | | Trackback | Comments(0)