詩のブログ
by soratokinokakera
世界はまれに
開かれた空の下で
架空の土地の匂いを散らした
姿をあらわす。
一瞬、異質の風で洗われる事で
偶然の中で出会う法則に
名付けることの出来ない
君を 君の中に
見つけることになる。
合わせ鏡の中で響き合う
光の束で編まれた人形たちの囁き。
閉じられた瞳に
描かれた世界を映し出し
移り住む化身は
閉じた瞼の上で踊り出す。
雨は
空のかけらを濡らし
月は
隠された庭に綻びの色で濡らす
カラカラに乾いていく
呼ばれることにも
乾いた耳には砂の
砕けていく音だけが残る
余滴の
あまりにも過剰な
無関係な別れに
雨が降る。