影の重力
2018年 08月 26日
たとえば ひとつの言葉が
時の隔たりを測り
限られた土地を耕す
時と時はつながり
種と星
ひらかれた物語を刻む雲のつらなり
石膏のざらついた瞳に映る
夏と純白の肌
重力の目ざめを散らす
時を蝕む歩行へと
静かな平衡を鳴らして
挽き臼を回す
嘘で固めた壁を砕く光の束
引力の香り
兆しの波長と名を失った土地が焼かれ
調和へと焼け付くアスファルトに陽炎の種を蒔く
熱風の靴音
濡れた影の午睡
喜びの旋律
打ち寄せる鼓動の乾いた
ひとりごとの糸が結ばれる
by soratokinokakera
| 2018-08-26 16:05
| 詩