ベルガモット

e0365964_09240765.jpeg

ひかりの囁きは淡く渓谷をくだり
霞のなかで朝を細かく砕いていく響きを灯し
林檎の花に明滅する知恵の影を横切る

ふり向くことのない感情の格子戸にはさまれて
時間の十字路は無機質にあたたかなタペストリー
燃える見返りの喪失感
衝突をくり返している嘴のざわつく手触り
目ざめることへの空腹をみたす躓き

アクアマリンを空に放つ目は
透明な時間への落書きの熱で
虹の橋を溶かしていく

風と出逢う回転扉には
窓の絵を掛けておこう
 海月のゆらぎ
落葉樹にかかる月
 印画紙の中で動き出す
  扉のない部屋の片隅に
   埋められている

遡航する舟底は時の重力へのレクイエム



トラックバックURL : https://mykakera.exblog.jp/tb/27712947
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by soratokinokakera | 2018-12-15 11:59 | | Trackback | Comments(0)