カテゴリ:詩( 62 )

滲み

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ほつれていく感触の指先
空と目と 歩みゆく
海に沈む雲の山並み
雪色の会話
光のパレットを引きよせる
瞼の重力

剝離への助走
交差することのない視線
交流の中心から沈黙が降り

あなたの眠りの味覚へ
届くことへの隔たりを測る
移動していく街の影と
歩みを共にする
消耗が唇を操り
凍った瞳の中で微笑む
あなたの心の眠りは
満開の言葉たちで賑わう

聴こうとすれば梢がフルエて
点滅するだけの呼吸
雨のながす
街並みの滲みに染まる

これは春への 裏切り



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by soratokinokakera | 2019-02-11 14:40 | | Trackback | Comments(0)

春霞の窓

風は ほんの少し   空へ

水色を  ながして

優雅は  ゆっくりと  呼吸 


螺旋 を 往還する 林檎を  引きよせる

その、 下で 酩酊の涙に濡れる 

     痺れる哀しみ

行方知れずは、、、、、  森の中を歩む静けさは、、、、、

  純白の響きは、、、、、

星のトライアングルで結ばれる


閉じられる 目に  世界は開かれ

開かれる 目に  不思議の扉が 閉ざされ

暗闇の明晰が暗示する  先鋭の光に

打たれ 雨に打たれ 

春霞は窓



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by soratokinokakera | 2019-02-10 16:18 | | Trackback | Comments(0)

河辺

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渇いた河辺

矛の木洩れ日

棘の盾

供物の 時 が

光の歯車を回す街に

掛けられた春は

初めての春と重なり

季節となる前に

春 無き地図の中へ、と

帰っていく。



それは 失われた眼によって

描かれ ひらかれた 記号 一つの音


重い雲の 花びらが降る朝

壊れた扉が凭れ

幾つもの根が絡む廃家、に

芽ぐむ感情の波


夜の 眠る 海に

帰る雨

引きずられる雨音

道に置き去りにされた

足跡の熟れた無機質の空に

豊饒の海の香り


屑物の窓に掛けられた

光の落書き、

剝がれて流れ

架空の河となる。


夜の境界線に

昼の朽ちた顔を歌う

石に打つ

瞬間 と 覆された

響きに続く 空白の色


剝ぐ日めくり 残されて

明日の話は 伝えられた

不明と 起源に

帰っていく 床には冷たく

捨てられた 日めくり


砂の中の感情が一つになり

手を通して 消えていく

連なり 降る 雨音 拾う

子供の 日めくりに触れた目


罅割れて  解離

斧の重力へ

テーブルの上で踊り始める

捲れ 跳ね上がる光を従えて

朝は境界線を越えて

迷宮の種を蒔く


感触 落ちていく透明な闇の中に冷たくまたたくひとみの間で、
昨日、せきとめられた言葉の集まる沈黙はたたずむ。
終わりのない道が、長い影を引く枯れ枝の途切れる先に日溜まりは暖色の風。
おもいだしたようにゆらぐ
蝶の紋様をもつ子供の手に だけ触れた 名のない土地 奥深く柔らかい
波紋に乗る 遊ぶ 震え


潮鳴りが届く 河辺で。


by soratokinokakera | 2019-02-10 05:55 | | Trackback | Comments(0)

あるいて

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あるくことで 窓の心は変形し
たちどまり 
ゆがんでいく鏡像は
記憶の 落とし穴の中で根を張り
しゃべり始める
コップの中の静かな光の子供たちへ
季節の肌を顕わにした
眠りの仮面
空白の雨が降る
海辺の音をひろい
消される光の結晶を
訪ねる
その先の角を曲がれば
飛び込んでくる
裸の視線
瞬間は身繕い
遠ざかる
触れることなく
沈黙の梱包を解く時
祭りの匂いに曝されて
狩人の風に乗る




by soratokinokakera | 2019-02-03 12:09 | | Trackback | Comments(0)

鏡の中の道

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ふゆ が いくつか とおりすぎて いった
ふゆ の なかを あるこう と おもった

たたんだ地図に藍色の空
鏡の中の道
走る 冷徹の波音
樹雨となって藍色を包み
胸の空白を破壊し
雨音の迷い子となる

あなたの呼吸
偏西風は
偶然の影と手をつなぎ
錆びた邂逅のテーブルの上で
ノスタルジーへの紫のリズムを懐く

繰り返し
私の、私しへと忍び寄る
波紋の音の 君は、
絶えざる塵に
うずくまる 輝き
その、鼓動

謳え、 消えていくその手に
降り立つ気配
傀儡戯への偏愛
深く硬質な眠りの酵母は
眩い熱狂を咲き散らす





by soratokinokakera | 2019-01-28 02:18 | | Trackback | Comments(0)

夢の朝

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# 2018/12/27
#詩
雲の気紛れにひかれていく
凍りついた水平線
風は季節の輪郭線を巌に刻み
微熱のパステルカラーは
囚われの瞳に降る夢

笑いは 奪うことで 盗まれ
  はなれ小島は楽園の帆影
踊り場に咲く花の蜜に届くまで
歪んだ階段を踏む心の呼吸は
冬風がつどう森の音楽会
  ふるえる音色の発酵
耳は音の蕾でみたされて
夢の川を渡る雲の下で
褐色の裏声
あたたかな沈黙が駆け回る

夕暮れの偶然をひろいあげ

刈り込んでいくのだ 矛盾の水平線を

あたたかに溺れる植物群のなかで
透明な肌が触れあう
黒曜石の足音を響かせて







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by soratokinokakera | 2019-01-14 11:49 | | Trackback | Comments(0)

予感

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冷たさの階段をのぼり
かくされた ともしびは
記憶の街を覆う雨

土の匂いのからみつく足音
爪弾く
雨音の気配と街路樹の佇む胸の中で
行き場のない重力はゆがんだタイヤを回す
リズムに燃える時の落葉
拾いかけて捨ててしまう
気配は行きかう 広場を失った土地の上で

時を流し込む器に灰色の空がふる

乾いた指先
硝子越しに暖め合う
気配を背中に乗せた
時の重ね着
おもい瞼 軽い空との間で
飛び始めた鳥は最果てに
この今を曳いていく
ふと 流れていた時の音に
振り向くいくつのも風の中の季節
仮面の中に隠されていた
焦点のあわない
無縁の絆に触れあう木漏れ日
朝は 静かだ


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by soratokinokakera | 2018-12-24 15:39 | | Trackback | Comments(0)

テーブルの上で

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反復する
昨日の名付け親が通り過ぎる
午後は黄昏に染まるのか

低く走り抜ける既視感の季節
不完全な幼児の足音へ
同化していくように落ち葉のふるえ

叫びに似た躍動へのバネとなる
すり抜ける気配の
観念的な樹木を愛して

回送の時間に腰掛けるカフェに
探しあぐねて眠りにつくような
瞳を重ねる満月のテーブルに
カードのように言葉をならべてみる


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by soratokinokakera | 2018-12-21 21:54 | | Trackback | Comments(0)

木立

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乾きは指のすきま風となって
つながることに はなればなれの
無限の旋律を吹きさらす

北の振り回す風の山を滑る
その 晴れた笑い声の足音
羽ばたく雷鳴に押されて

氷上の焼けた傷みを懐かしく抱く
木立の並ぶ渇いた冬のむこう側には
気の抜けた石榴が立ち枯れている

夢と連れだって散歩する
タナトス と 太陽



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by soratokinokakera | 2018-12-15 22:19 | | Trackback | Comments(0)

ベルガモット

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ひかりの囁きは淡く渓谷をくだり
霞のなかで朝を細かく砕いていく響きを灯し
林檎の花に明滅する知恵の影を横切る

ふり向くことのない感情の格子戸にはさまれて
時間の十字路は無機質にあたたかなタペストリー
燃える見返りの喪失感
衝突をくり返している嘴のざわつく手触り
目ざめることへの空腹をみたす躓き

アクアマリンを空に放つ目は
透明な時間への落書きの熱で
虹の橋を溶かしていく

風と出逢う回転扉には
窓の絵を掛けておこう
 海月のゆらぎ
落葉樹にかかる月
 印画紙の中で動き出す
  扉のない部屋の片隅に
   埋められている

遡航する舟底は時の重力へのレクイエム



by soratokinokakera | 2018-12-15 11:59 | | Trackback | Comments(0)