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カテゴリ:詩( 73 )

罅が走る

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星を孕み 砕け 夢よ
乾いた 魚の涙に触れたその日
艶やかな雨は 薔薇の棘
残る苦い味が 荊棘への糸を引く

空は 痛い

鏡は 光の 半鐘

見える 見えない 見ない、

溶けていく錆びた言葉を 纏い

偽りの憂いは切れたネジを巻く
夜の静物は 重い影
静寂へ罅が走る



by soratokinokakera | 2019-05-01 15:30 | | Trackback | Comments(0)

タイプ

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タイプ


歌の水底で編んだ海

瞳を宙(そら)に浮かべる

心理的なガラスを溶かし

屈折率の垣根は 歪んだ


オレンジと朧月の狭間に躓く

歩行の記憶

笛の音色

太鼓の素朴は囁き

破れ立つ 紺色の密度を秤に乗せて

編んでいく 椰子の実の夢を


眠りの ひと

唇から 零れる藍色の海

瞼は春の太陽に染まり

鏡は熟した瞳となって

闇の粒子を飲み尽くす

砕かれた輪郭線には

コラージュの首飾り

ビルの影の隙間には潮風の巣

ほつれた海の香りに曳かれて

瞳の嗅覚は

祭りの音に乗る赤裸々な化粧の果てへと


迷彩の硝子窓の香りを渡り歩き

駅舎と造林とを繋ぐ無尽の

時刻表を祝祭の火に捧げる

枯れ木の年輪でつくられた

僕らの音楽堂に重なる

無限の沈黙



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by soratokinokakera | 2019-05-01 14:49 | | Trackback | Comments(0)

そら

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空は藍のグラデーション

化石化した観念の鼓動に
心は調律を失った

霧は言葉の瞳を
千年の色に染まる網膜の湖へと
擬制の深度を鋭利に深め
鳥の目に接続する

痙攣する薬罐の慌ただしさ
規格外の食卓
聞き慣れない足音の撹乱
ざわざわと 心の裏側が騒々しい

朝の歩行が始まり

聞きなれた街の歌声
危うい硝子の季節が咲く森で
果実は 羽ばたき続ける

彼方から伸びてくる影の掌
やすらかな 躓きと
上澄みの軽やかなささやき




by soratokinokakera | 2019-04-06 08:39 | | Trackback | Comments(0)

分離

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朝の末梢が逆立ちし
雨打つ始原の地軸は からまわり
発熱
隣人の幻影に 恋はしり

壁の空白を突き抜けて
磁場の腕力を崩す
黄金の水に浮かぶ 夜の果物

偽金作りは目覚ましを鳴り響かせて
無期限の夢に胡座をかく 空砲
起きることなく 眠りつづける
立ち退きを迫る 構図の中で

by soratokinokakera | 2019-03-30 09:36 | | Trackback | Comments(0)

ピエロ

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想像の地平線を引きよせて
遊歩者の胸に光をあてて
高層ビルの柱を傾かしては
見えない構図の揺り籠で眠る

凍り始めて見えてくる君の顔に吹く風
瞳の中で灯る 言葉の呼吸

過去は時間の偽りを眠らせ
明日の隙間へ眠りを忍び込ませる

途切れては繫がる 名を呼んで
喪失は走り去る無名の風となる

杏の花と雲の肌が結ばれた
散るまでに香る時の花道を
人々の心に伝えた
親密な合い言葉が響く弦楽
さらわれた調律の秘密

中心を追われ旅する星
一輪の太陽が沈黙を溶かす
花咲く夜

塵まみれのボタンを
掛け違えていく感情の落とし穴

残された 重力の影におびえる
ひとりのピエロになる


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by soratokinokakera | 2019-03-17 10:05 | | Trackback | Comments(0)

沸騰点

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化粧の街
方位の狂った壁にはファンタジーが咲いて
黄金の香りに絡まる視線の中で
たたんだ地図を焼く夢

重ねた 冷たい時間
灰色のベットの中で
不透明な水の話し声は
張り巡らされた地下道の修羅
眩暈の靴音に縛られて
強く結ばれては ほどけていく光と影

懐かしい 遠い景色へと
逃げては 砕かれた鏡の悲鳴に
桃源郷への ばらばら っと
みえない
同一性の 摩擦の痛みを引き摺りながら
あばかれた 果実に 新しい蜜を纏わす
暗い霧のスケッチを結晶化する

不透明の水は沸騰点へと
浮いては沈む螺旋状は
情熱のウイルス





by soratokinokakera | 2019-03-10 12:51 | | Trackback | Comments(0)

明日の朝へ

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朝の余白に 手を掛けて
時に楔を打ち舵を切る
欠けた太陽
背をよじ登る

心音の波打つ岸辺に立ち

月を描くために
塗り込んだ無限の星影
水の惑星は
時に楔を打ち舵を切る
朝の余白に 手を掛けて


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by soratokinokakera | 2019-03-03 15:38 | | Trackback | Comments(0)

曇り空に月

風が 記憶の歯車を まわし

訪れた雨音 ひんやりと 

揺らめき 街の色を削いでゆく

こころは 杖をつきながら 鋭利な棘をもち

影に揺らめく ひかりの小玉を引き裂き 

したたる優しき想いを手にして

咲き乱れる雨の音 絃を切る 無色のことば

ながい 息 さらさらと

歩む 姿を追いながら 

街の色 黄金の波に清められ

泡の衣装をはぎ取る 身体のこころは

おもねる道を塵と化し

沈黙の根は 時の重みと繋がる




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by soratokinokakera | 2019-03-03 14:48 | | Trackback | Comments(0)

心の手

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無機質へ 冷たく 硬質を歩み
熱風は瞳の中で吹き荒れる
瞼を閉ざして
荒れた地は 優しく 凍りつく
反動を肥やして
荒れた感情の曲線に曳かれていく
心の色を塗りかえる
今朝のモニターに いつもの 朝 
無機質へ 冷たく 硬質を歩み
傾斜した空の片隅にうずくまる 三日月
心の手に脅かされた 君の瞳と唇の
天と地の間には測ることの出来ない記憶の微笑みが
沈んだ道ばたの小石は物語りに触れた瞳となって
遠い風の香りが流れ
無機質へ 激しく 情動をあゆむ
バラバラに砕けた 今日の時間は
改札を通り抜けて 街の色に染まる





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by soratokinokakera | 2019-03-02 10:38 | | Trackback | Comments(0)

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花盛りの街で

すてられた季節に抱かれて

詐りの種を宿す雨に濡れ

風の沈黙を読む鳥になる


化石の図書館では

睡蓮を浮かべ

崇拝の飾り棚に夢の花を咲かし

睡眠の輪をつなぐ倦怠を散らす


何気ない 隙間の目差しが

追放の道に追いやられ

呼吸は浅く

乖離していく手足の軌道

修正から 曖昧な空の色を探る


殻と身体には 反逆のメタルを打つ

掌の線が日ごとに増す

その上で

時間が沸騰し始めた




by soratokinokakera | 2019-02-20 12:45 | | Trackback | Comments(0)